行政書士事務所を開業するときにホームページを作ろうと考える方は多いと思いますが、いきなりホームページ制作業者に依頼するべきなのか、無料サービスなどを利用するべきなのか、迷う方もまた多いのではないでしょうか。
行政書士事務所を開業するからには、ブランディングを含めてしっかりとしたホームページを用意したいと考える方もいるでしょうし、まずは費用を抑えて無料ホームページ制作サービスなどを利用しようと考える方もいるでしょう。
もちろん唯一の正解がある問題ではありませんが、行政書士を開業する方の参考になるようにわたしたちの考えをご紹介します。
行政書士事務所の経営方針は固まっているのか?
ホームページの作り方を選ぶ上で、まず確認したいのが「事務所の経営方針がどれだけ明確になっているか」です。
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どの業務を主力としていくのか
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誰を主な顧客と想定しているのか
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どのような印象を発信したいのか(=ブランディング)
こうした方向性がある程度固まっているなら、早い段階で制作会社に依頼する選択肢も有効です。
プロに依頼すれば、ヒアリングを通して事務所の魅力を整理してもらえますし、視覚的にも信頼感のあるホームページを作ることができます。
しかし、もし開業したばかりで、まだ業務の方向性も定まっていないという場合は、いきなり外注するのは時期尚早かもしれません。
悪戦苦闘して自分で行政書士事務所のホームページを作ってみる行為は、気づきの多い作業です。興味のある方は、一度自作でチャレンジしてみるのもよいのではないでしょうか。
どの無料サービスを利用すべきか
近年では、初心者でも簡単にデザイン性の高いサイトが作れるツールが数多く登場しています。代表的なものとしては以下のようなサービスがあります:
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ジンドゥー(Jimdo)
初心者でも扱いやすく、テンプレートも豊富。日本語対応も安心材料のひとつ。 -
Wix
ドラッグ&ドロップの自由度が高く、何も知識がない人でも作りやすい。 -
STUDIO
スタイリッシュなデザインが特長。ブランディングを意識したサイトづくりにも向いている。
どのサービスにもそれぞれメリット・デメリットがありますが、特に重要なのは情報が見つけやすいかどうかです。
困ったときに、Google検索や書店のガイドブックで解決策が見つかりやすいという点では、利用者の多いサービスを選ぶことが、挫折しないためのカギになるでしょう。
独自ドメインは取っておこう
行政書士事務所のホームページを無料や低価格のサービスで立ち上げる場合でも、独自ドメイン(例:www.your-gyouseishoshi–office.jp など)を取得しておくことを強くおすすめします。
たとえ利用するサービスの無料プランでは独自ドメインが使えず、有料プランにアップグレードが必要になるとしても、それを上回るメリットがあるからです。
検索エンジンは“ドメインの歴史”を見ている
独自ドメインは、取得してからの年数が長いほど、検索エンジン(とくにGoogle)からの評価は高まりやすい傾向があります。その点でいえば、ドメインは時間とともに価値が育っていく「資産」ともいえます。
そのため、「いずれ本格的に運用する予定だから今は無料URLで十分」と思っていても、できるだけ早いタイミングで独自ドメインだけでも取得しておくことが、将来のSEO対策につながるケースも多いでしょう。
将来的な“引っ越し”でもドメインを変えずに済む
もうひとつ大きなメリットは、ウェブサイトを他のサービスに移行した際にも、ドメインをそのまま使い続けられることです。
たとえば、
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無料サービスで立ち上げたサイトを、のちにWordPressに移行したい
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デザインを一新するために、ホームページ制作会社にリニューアルを依頼したい
こうした変更の際でも、独自ドメインを使っていれば、URL(サイトのアドレス)を変える必要がありません。
すでに配布済みの名刺やパンフレット、チラシなどに記載されたURLがそのまま使えるのは、実務上の手間も信用面のロスも大幅に軽減できるポイントです。
集客面でのインパクトも小さくない
また、ドメインの変更はSEO(検索エンジン最適化)の観点でも非常に大きなデメリットをもたらします。
いったん検索結果に表示され始めたページも、ドメインを変えてしまえば評価がリセットされ、再び最初からインデックスを積み上げ直す必要があるからです。
せっかく時間をかけて育てた検索流入が、リニューアルとともに大きく落ち込む――という事態は避けたいものです。
こういった理由から、独自ドメインはできるだけ取得して、事務所とともに育ててあげてください。
独自ドメインを取得するときの注意点については、「行政書士事務所のホームページと独自ドメイン」にまとめています。
まとめ
行政書士事務所のホームページを制作するときには、本来は何らかの目的があるはずですが、開業前後では「とりあえず作る」というケースも少なくないです。
そんなときに高額な費用を支払ってホームページ制作業者にホームページ制作を外注するのは、無駄な出費になってしまう可能性が高くなってしまいます。(営業の電話や訪問で、高額なホームページの契約を即決してしまうのはかなり危険です)
無料・安価なホームページ制作サービスを利用して、一度、自分で作ってみるのもよいのではないでしょうか。