【決定版】行政書士のホームページ記事作成ガイド

行政書士がホームページを育てていく作業の大部分は、「記事を書く」ことですが、いきなり「ホームページに記事を書いて追加して育てましょう」と言われても、何をどう書けばよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、行政書士がホームページの記事を作成する方法や注意点について、できるだけ網羅的に解説します。

注:この記事はかなり長いです。

大前提は訪問者視点

まず大前提として、行政書士がウェブ集客を目的とする場合のホームページの記事というのは、そのホームページの訪問者のために書かれている必要があります。

つい「自分の言いたいこと、書きたいことを更新しよう」と思ってしまいがちですが、それは個人のブログなら許されますが、集客目的のホームページでは悪手になります。

訪問者がどのような意図でホームページを訪れるのか、訪問者が読みやすいか、訪問者が理解できるかなど、訪問者視点が非常に重要です。

検索エンジンも、検索者の意図に合うホームページや検索者の役に立つホームページを上位に表示するように日々調整されていますので、検索流入を得てウェブ集客をしたいのであれば、訪問者の視点を持つことが必須といえます。

記事を書くときに迷うことがあれば、「訪問者にとってよいのはどちらか」というところに立ち返ってみましょう。

記事の目的を明確にしよう

行政書士がホームページの記事を書くときには、ホームページ自体の目的を前提として、その記事をどんな人に読んで欲しいか、そしてどんなリアクションをして欲しいかということを(その記事ごとに)考えておくのが理想的です。

  • 行政書士業務の依頼、問い合わせをしてもらいたい(業務案内型ページ)
  • 情報提供によって読んだ人の問題を解決したい、もしくは解決できる専門家だと認知してもらって業務案内型ページを読んでもらいたい(情報提供型ページ)
  • 専門家として実績があり、信頼できると感じてもらいたい(実績アピール型)

これらのような目的を設定しておくと、ある程度記事の方向性も定まりますし、書いているうちに何を言いたいのかわからなくなってしまったときでも軌道修正ができます。

実際にイメージしてもらいやすいように、建設業許可のホームページを例に、これらの目的に応じた記事のタイトルの一例を考えてみると以下のようになります。

  • 業務案内型→ 『建設業許可申請代行サービスについて』『業種追加の申請代行サービスについて』
  • 情報提供型→ 『建設業許可の要件を解説します』 『決算変更届ってどんなもの?』
  • 実績アピール型→ 『建設業許可の申請事例を紹介します』 『建設業許可申請をご依頼いただいたお客さまの声』

このような「記事の目的」を意識してページ作りをしていくことで、ある程度訪問者からのリアクションをコントロールすることも可能になります。

無計画に記事を追加すると望ましくない状況になってしまうことも

記事の目的を検討せずに、思いついた記事を無計画に追加していってしまうと、本来意図していたホームページの目的から外れていってしまうこともあります

最も注意が必要なのは情報提供型ページです。

行政書士がホームページを作って記事を追加していくと、情報提供型ページの比率が最も高くなることがほとんどですが、この情報提供型ページの作り方によってはホームページの方向性が大きく狂ってしまうおそれもあります。

情報提供型ページの中でも、「 情報提供によって読んだ人の問題を解決したい」という目的の記事が増えすぎてしまうと、行政書士の業務に繋がらないような「ただ質問したいだけ」の問い合わせばかりになってしまうといった状態に陥りがちです。

逆に、「こんな業務も取り扱っています」「こんな悩みもお任せください!」と、業務案内型のページばかり増やして押し売りサイトに育ててしまうパターンもありますので、こちらも要注意です。

こういった状態にしないためにも、それぞれの記事の目的や役割を意識しながら、全体のバランスをとりつつ記事を追加していきましょう。

そうは言っても記事だけで全ての流れをコントロールするのは難しいので、ヘッダーの画像やサイドバー、問い合わせフォームの文言など、その他の要素も組み合わせながら、少しずつ意図した反応を得られるように調整していくことも大事です。

受任に繋がりやすい記事の構成

さきほど「情報提供型記事の作り方次第では問題が生じるかも」というお話をしましたが、ではその問題を回避するために、どのような作り方をすればよいのでしょうか。

もちろん、これには唯一の正解があるわけではありませんし、記事のテーマなどによってはこれから紹介する構成がはまらないことはあるのですが、ジェノモスがオススメする記事構成は次のようなものです。

  1. テーマとして設定した困り事や悩みを提示(例文:建設業許可の要件が複雑でよくわからないという方からのご相談が多いです。)
  2. 困り事や悩みへの共感を示す(例文:たしかに手引きを読んでもなかなかわかりにくいですよね。)
  3. 情報提供(例文:そこで建設業許可の要件についてわかりやすく解説します。~~)
  4. 問題解決方法の提案(例文:わかりにくい建設業許可の手続きを、専門家である行政書士に任せてみてはいかがでしょうか。)
  5. 問い合わせへの誘導(例文:建設業許可の手続きお困りでしたらお問い合わせください。)

このような構成にすることで、訪問者に寄り添った上で、行政書士の側からアプローチするという流れになります。

1や2を飛ばしていきなり情報提供をしてしまうと、訪問者としては機械的に必要な情報を得て終わりとなってしまいますし、その事務所ならではの雰囲気や特徴もなかなか出しづらくなってしまいます。また、4や5が無ければ行政書士(あなた)が自分の問題解決の手助けになると気づかずに離脱してしまいます。

かといって、逆に4と5ばかりに比重を置いてしまうと、ホームページ訪問者に対して唐突にセールスを始めてしまうことになりかねませんので、こちらも要注意。

ひとつの記事の中で、面談をしてクロージングにつなげていく、記事で接客応対の8割程度は完了させて、リアルで相談するのは「最後に直接会っての最終確認」というスタンスで書いていくとよいのではないでしょうか。

記事のテーマはどう探す?

ホームページ開設当初は順調に記事を追加していた人が、思いつきやすいテーマを書き切ってしまうとピタリと筆が止まるというのは本当に多いパターンですが、ここからどれだけ記事を積み重ねられるかが、ウェブ集客の成否を分けると言っても言い過ぎではありません。

すぐに思いつくテーマというのは、言い換えれば「みんなが書いている」ということなので、ここを書き切ってようやくスタートラインで、ここから先でどれだけ競合サイトから抜きん出ることができるかが重要になります。

もし本気でウェブからの受任件数増を目指すなら、競合事務所が既に公開している内容のページは、それを超えるクオリティで書くと同時に、まだ他が公開していない(競合数が少ない)ページは、早期に充実した内容で公開しておくのが有効です。

「そうは言ってもテーマが探せないから書けないんだよ」という方のために、記事のネタ探しの方法をいくつか紹介します。

視点を変えてみる

思いつきやすいテーマを書き切った時点では、多くの場合行政書士目線の記事が並んでいるケースが非常に多いです。

例えば建設業許可のホームページだったとすると、「建設業許可の要件はこうです」であるとか「建設業許可の手続きの流れはこうです」といったものが多いのではないでしょうか。

一方でインターネットで建設業許可について調べる人というのは、「個人事業主って建設業許可は取れるのかな」だったり「建設業許可を取るときに資格があると有利だって聞いたけど、どんな資格かな」など、困り事や不安、悩みを持っていて、それを解決したい、解決してくれる人はいないかと考えています。

そこで行政書士目線から訪問者目線に視点を変えることによって、同じ「建設業許可」というテーマでも、違った切り口がみつかります。

さきほどの例だと「個人事業主が建設業許可を取る方法」のような切り口で記事が書けます。

この視点の切り替えというのはなかなか難しいですが、はじめから訪問者目線の記事を増やしていけると、ウェブ集客が軌道に乗るまでの期間を短縮しやすくなります。

伝え方を変えてみる

また、「建設業許可の要件」について既に記事を公開している場合、その記事を前提に、今度は「行政書士が教える建設業許可の要件で気をつけたいポイント」として、行政書士の語り口調で、重要な箇所に絞って新たな記事を作る方法もあります。

「この話題は既に記事にしてしまった」と考えてネタに詰まる人も多いと思いますが、既に記事にした話題でも、伝え方や切り出し方を変えてみることで新しい記事に転生させることが可能です。

問い合わせや実務からみつける

これも一般的ですが、問い合わせや実務など、実際に困っている人がいる問題、業務の中でつまずいた点などからテーマを探す方法です。

これらのケースでは、守秘義務やノウハウの流出に注意が必要ですが、同様の問題で困っている人にとっては非常に刺さりやすい記事になります。

行政書士開業直後で問い合わせも業務も少ないという場合には、Yahoo知恵袋などのQ&Aサイトを参考にするのもひとつの手です。ただし、回答として掲載されている内容の中には間違っているものもあるため、参考にするのは質問に限るのが無難です。

アクセス解析からみつける

アクセス解析を導入しているのであれば、そこからテーマを探すのも有効です。

Google Search Consoleでは、どのような検索語句からホームページにアクセスされているのか、どのような検索語句で検索結果にホームページが表示されているのかをみることができますので、そこから記事のテーマを探すことができます。

このとき、アクセス回数や表示回数の多いものに注目しがちですが、数が多いものはすでに把握しているものがほとんどだったりするので、回数が少ないものから並べ替えてみると、これまで気づかなかったテーマがみつかることがあります。

思いついたらすぐにメモをする

最後に、ごくごく一般的な方法ですが、思いついたときにメモしておくのは非常に有効です。記事のテーマを思いついたら、スマホでもメモ帳でもよいのでとにかくメモしておきましょう。

記事のアイデアは、歩いているときなどにふと思いつくことも多く、メモしておかないと「あのときいいネタ思いついたのに思い出せない」という悔しい思いをすることになります。

記事を更新し続けるコツ

少し本題からはそれますが、行政書士として実務をこなしながらホームページの記事を更新し続けるというのは、やってみるとかなり大変な作業です。

ホームページ開設当初は、かなり気合を入れて「記事書くぞ!」と意気込んでいた人が、10本も書かないうちに息切れしてしまうということも珍しくありません。

一方で、結果としてたくさんの記事を更新できる人は、実に「淡々と」記事を更新していく人が多いという印象です。

例えば毎週土曜日に1本書くと決めて、毎週1記事ずつ長期間安定して記事を書くようなタイプの人が長続きしていて、結果も出しています。

業務が忙しかったり、テーマが思いつかなかったりして、いつの間にか記事を書くのが後回しになっていて、全然記事を追加できていないと感じたら、週に1度でも月に1度でもいいので、「ここは記事を書く!」という時間を確保してみるのもよいのではないでしょうか。

「空いた時間で記事を更新しよう」と思っていると、「それより先にこの書類を作っておかないと」「メールにも返信しておかないと」と、作業に追われていつまでも記事が進まないことになってしまいます。

全体のページ数や記事の文字数

ホームページに記事を追加していくときに、「全部で何ページ書けばいいの?」「記事は何文字以上がいいの?」という質問を受けることが多いです。

実際にウェブ集客が成功するかについては様々な要素が絡んでくるため、記事数や文字数だけで成果が決まるわけではないので、あまり具体的な数字を挙げることは気が進みません。

しかし、そうは言っても、ゴールがみえているほうが走りやすいというのはあると思いますので、参考程度に目安となる数字を挙げますと、おおよその目安としては「2000文字以上のオリジナリティのある質のよい記事を50記事」が最低ラインだと思います。

新書が一冊10万文字くらいなので、新書を一冊書くくらいのイメージですね。

なんとなくで記事を書いてしまうと、だいたい800文字とか900文字とか、1,000文字以下で終わってしまう人が多いようです。この規模だと必要最低限の情報は記載できているかもしれませんが、その事務所ならでは、その行政書士ならではの接客応対的な態度が入っておらず、人柄や事務所の姿勢が見えず競合事務所との差別化も図りにくい「印象の弱い記事」になってしまいがちです。

とはいえ、繰り返しますがこれはあくまでも目安です。

競合するホームページが強力であればこの倍書いても話にならないこともあるでしょうし、その逆もあり得ます。

また、最近では文字数の多い記事が比較的検索エンジンから評価されやすい傾向がありますので、大きめに括られたテーマで網羅的に書かれた5000文字を超えるような記事をいくつか書くのもよいでしょう。

記事のタイトルのつけ方と文字数

記事のタイトルについてですが、最近では検索エンジンがタイトルを勝手に変更して検索結果に表示することもあるのですが、やはり適切に記事タイトルをつけるのは重要です。

内容が想像できるタイトル、具体的な単語の入ったタイトルを検討する

行政書士のホームページの記事のタイトルをみてみると、けっこう適当につけられているものが多いです。

少し極端な例ですが、タイトルが「要件について」となっていてまったく何が書かれているのかわからず、中身を読んでみると建設業許可の要件についての解説記事だったというようなケースです。

また「令和3年の改正について」といった記事タイトルも、いったい何の改正についてなのかタイトルだけから判断することができません。

タイトルは検索結果で大きく表示されることが多く、そこからクリックしてホームページに訪問してもらうためには記事の内容がわかるものが望ましいので、例えば「建設業許可の要件を解説」など具体的な単語が入っているタイトルにした方がよいでしょう。

タイトルの文字数は短すぎず、長すぎない程度で

次に、タイトルの文字数ですが、何文字がよいのかについては様々な意見がありますし、検索エンジンの仕様変更などでも変わってくるので、なかなか断定するのは難しいですが、検索エンジンで検索されたときに、何について書かれた記事かが端的にわかるように、おおよそ30文字程度にしておくのが無難だと考えています。

もしそれ以上長いタイトルになってしまう場合には、内容がわかりやすいキーワードを左側に持ってくると、キーワードが検索結果画面で表示されないという可能性を低く押さえることができます。

最近では検索エンジン側が記事のタイトルを調整するケースも出てきているので、必ずしも意図した表示にならないこともありますので、この辺はあまり気にしすぎずに割り切るというのも大事かもしれません。

見出しなど形式面を整えよう

次に記事本文についてですが、見出しをはじめとして、形式面でいくつか注意しておきたいポイントがありますので、順に紹介していきます。

見出しタグを適切に使おう

1000文字に満たないような短い記事なら別ですが、ある程度の文字数の記事になってくると、適切に見出しを設定しないとホームページ訪問者にとても読みにくい文章になってしまいます。

ページを開いた瞬間にズラーっと大量の文字が並んでいると、それだけで「なんだか難しそう」「説明が下手そう」「分かりにくそう」と、読む気がなくなってしまうのは想像がつくのではないでしょうか。

記事の構造としては、「本文→見出し→本文」というのが基本的な構造で、見出しは文章の構成に応じて大見出し、中見出し、小見出しと使い分けるのがよいとされています。

大中小の見出しについては、HTMLタグ(H2、H3、H4など)を使用して検索エンジンにも、「これが(大中小)見出しです」とわかるようにしておきましょう。

見出しタグの設定方法は、ホームページの仕様によって異なりますが、Wordpressであればボタンひとつで簡単に設定することができます。

また、ありがちなNGなパターンとしては、「大見出し(H2)→中見出し(H3)→本文」のように見出し間に文章が入っていないパターンや、「中見出し(H3)→本文→大見出し(H2)→本文→中見出し(H3)→本文」のように中見出しの中に大見出しが入っているというパターンです。

見出しを装飾の意味だけで選択してしまう人も多いですが、大見出しの中の文章で話題を分けたいときは中見出しを、中見出しの文章の中で話題を分けたいときは小見出しを使うのがルールです。

引用タグを適切に使おう

ホームページの記事を書く際に、書籍の内容などの著作物を引用することがあると思いますが、引用部分には必ず引用タグ(bq)を使い、引用元も明記します。

なお、当然ながら引用については、著作権法上問題のないようにしておきましょう。

段落タグを適切に使おう

紙で文章を書くことに慣れた人だと、複数の文がまとまったものを段落と捉えていると思いますが、紙の感覚で段落タグ(p)を使うと、ひとつの段落の行数が多くなってしまい、特にPCでホームページを閲覧した際に読みにくくなってしまうことがあります。

そのためひとつの段落は、PCで表示した場合に3行程度までにしておくのがよいでしょう。

また、改行を手動で文の途中に入れたりするのもオススメしません。

見た目を整えようと思って文の途中で改行を入れる人がいるのですが、訪問者の閲覧環境(PCなのかタブレットなのかスマートフォンなのか、など)によってはおかしなところで改行が入り、かえって読みにくくなってしまうおそれがあります。

なお、段落については改行後の文字は1つ空けましょうと学校などで習ったかもしれませんが、ホームページの文章では改行後に一文字空ける必要はありません(下手に空けると逆に読みにくくなってしまうため)。

写真や図などを使ってメリハリをつけよう

長文の記事になると、見出しや段落を整えたとしても、やはり文字の圧力が強くなって最後まで読んでもらいにくくなります。

そういった場合には、適度にイメージ写真を配置したり、記事の内容を図で表現してみたり、太字などを活用することで、視覚的にメリハリがついて読みやすくなります。

イメージ写真は、ある程度記事の内容に関連したものを使用するのはもちろんですが、暗い写真や過剰に不安を煽るようなものは避けるのが無難です。

飼っているペットの写真など、記事の内容とはまったく無関係な写真を配置する人もいますが、訪問者に強い違和感を生じさせる原因になる可能性がありますので避けましょう。

なお、記事で使用する写真などの素材については、著作権侵害にならないよう注意してください。

無料素材と書かれていても、商用利用はできないものなどもありますので、行政書士がウェブ集客を目的として画像を利用する場合には、規約などをしっかりと確認する必要があります。

(※ちなみにこの記事で使用している写真素材は、すべて無料で商用利用できるものを使用しています。)

参考までに、無料で商用利用できる画像・写真素材サイトをまとめているページを紹介しておきます。

【2021】無料で商用利用可なフリー画像・写真素材サイト12選+2

行政書士が書く記事で注意したい点

ここからは、行政書士が書いたホームページの記事にありがちな失敗(といってもケースバイケースではあるのですが)について、いくつか紹介していきたいと思います。

条文や手引きに引っ張られすぎない

行政書士のホームページで、ほとんど条文や手引そのままという記事をみかけることがあります。あります、というかほとんどがこの系統なのかもしれません。

訪問者はそもそも、難解な法律の条文や役所の書いたわかりにくい手引きなんて読みたくないという人がほとんどですが、条文が大事という意識が強く働くためか、条文解説的な記事を書いてしまっているというケースが多いです。

行政書士にとっては法律の条文を読むこともそれほど苦ではないでしょうし、役所の作った手引きにいたっては「わかりやすい」とすら感じることがあるかもしれませんが、これは訪問者の感覚とはかなりズレていると認識しておく必要があります。

また、条文や手引きの焼き直しでは競合事務所のホームページと差別化も図りにくいですし、なによりホームページ訪問者が「この事務所(行政書士)、なんだか相談しやすそう」と思ってもらう機会の損失にも繋がってしまいます。

どうしても上手くできないという方は、行政書士と相談者の仮想の面談を話し言葉で書き起こしてみて、それを記事に書き換えてみるとよいかもしれません。

その際の説明は、一般的な高校生が理解できるくらいわかりやすくなればOKです。

訪問者が理解しにくい例

倉庫業とは、倉庫業法第二条第二項に定められているように、「寄託を受けた物品の倉庫における保管を行う営業」のことをいいます。

「物品を倉庫において保管を行う営業」というのは、より具体的には、物品の滅失や毀損を防ぎ、寄託された時点の状態を維持して保管しておくことに対して対価を得る営業のことをいいます。

訪問者が理解しやすいように修正した例

世の中にはさまざまな「倉庫」と呼べるものがありますが、そもそも事前に登録が必要な「倉庫業」とは、どのようなものを指すのでしょうか。

少し堅い表現になりますが、法律の条文には「寄託を受けた物品の倉庫における保管を行う営業」のことを倉庫業というと書かれています。

とはいえ条文だけだと、ちょっとイメージしにくいかもしれません。より具体的に説明すると、預かった物がなくなったり壊れたりしないようにして預かった時点の状態をキープして保管しておく、それに対して対価を受け取る営業が、倉庫業ということになります。

訪問者が読んで理解できるように書かれているか

さきほどの点ともやや重複しますが、行政書士にとっては当たり前の用語であっても、訪問者には意味がわからない用語も多いです。法律などの知識がなくても、ホームページの文章の意味が理解できるかという点についても注意していきましょう。

たとえば、「欠格事由」という用語は一見して意味がわからないという人も多いので、単語を使った直後に軽く注釈を入れておいたりする、などです。

無意識に専門用語を使ってしまっている例

申請者が、次のいずれかの欠格事由に該当する場合は、倉庫業の登録を取得することができません。

(欠格事由の条文引用)

補足説明を入れて修正した例

申請者が、次のいずれかの欠格事由に該当する場合は、倉庫業の登録を取得することができません。

欠格事由というのは聞き慣れない言葉かもしれませんが、分かりやすくいってしまうと「これに該当したら登録ができなくなってしまいますよ」という条件のことをいいます。

(欠格事由の条文引用)

「わかりやすさ」と「正確さ」のバランス

行政書士が記事に書く内容は複雑なものも多く、わかりやすく書こうとするとどうしても正確さが犠牲になります。

ただ、これを気にしすぎると「原則として~」「ただしこれには例外があり~」「~~かもしれません。」など注釈が多くなってしまい、わかりにくくなった上に、語尾から受ける印象もなんだか頼りなく感じてしまうおそれがあります。

一方で、専門家が書く文章として、なるべく正確な方がよいのは間違いありませんので、あまりにも雑な説明になってしまうと、場合によっては誤りだと思われてしまう(同業者から指摘される)可能性もあります。

ここのバランスはなかなか難しく、なかなか「このくらいがよい」と決められない悩ましい問題なのですが、事務所として想定している顧客層などに合わせて、ホームページを運営しながら調整していくしかないのかもしれません。

ただ、どちらかというと同業の行政書士の視線を気にして顧客を軽視してしまう傾向のほうが強いので、いずれか迷ったら「とにかく分かりやすく、訪問者に伝わりやすく」をより所にするとよいと思います。

文体(ですます調、である調など)にも注意しよう

行政書士が書いた記事でたまにみかけるのが、文末が「~~である。」という文体の「である調」で書かれているものです。

明確な理由があってあえてそうしているのであればよいのですが、多くのケースでは「である調」は、訪問者との距離ができやすく、集客にマイナスの影響を与える可能性が高いです。

行政書士側が思っているよりも、士業に対して敷居が高いと感じている訪問者はかなり多いので、基本的には「ですます調」で書くことをオススメします。

さらに細かいニュアンスでは、「います」、「おります」、「ございます」などでも、読み手が受ける印象が変わりますし、こういった細かい表現に意外と本人の雰囲気が出たりもするので、そういった点も考慮するとよいかもしれません。

また、似たような問題で、敬語をどの程度のレベルにするかということもあります。

行政書士が書く記事の場合、いわゆる「タメ口」はほとんどのケースで訪問者に違和感を与えるというのは想像しやすいと思います。

しかし、逆に敬語表現が過剰になるというのも、

  • 文が冗長になる
  • 日本語の表現として不自然になる
  • 「慇懃無礼」という言葉があるように、訪問者に対して「上から目線」「嫌味」などのネガティブな感情や距離感を生じさせてしまう

というおそれが出てきます。

書くときには「丁寧であれば丁寧なほど読み手に失礼がないだろう」と考えがちですが、あえて隙を作ることで、読みやすく、リアクションしやすいようにするというのも有効です。

特に、集客を目的とする行政書士のホームページは、「この行政書士に会ってみたい」「実際に相談してみたい」と思わせないと問い合わせのアクションを起こしてもらえませんので、堅苦しすぎず、話しやすく相談しやすい雰囲気を心がけていくほうが、受任率向上には繋がりやすいはずです。

敬語表現が過剰な例

(※わかりやすくするため、かなり極端な例にしています)

お客様が建設業許可のご取得をご検討されていらっしゃる際にご注意されるべき点について、東京都様がご発行なさった手引きをご参照されて生じたご懸念事項について~~

重複部分を意識しよう

特に許認可についての記事で起きやすいのが、複数の記事で大部分が重複してしまっているという状況です。

例えば建設業許可で業種別に記事を書くときに、要件の大部分は共通するため、その部分をコピペで各ページに流用して、その記事オリジナルの部分がほとんどないというケースです。

その他業務紹介ページなどでも、業務名だけが異なっていて、それ以外の部分はまったく同じといったケースもあります。

自サイト内で重複しているものに関しては検索エンジンからのペナルティを受ける可能性はほぼゼロと考えてよいとは思われますが、訪問者に「コピペを多用して手抜きしている」といった印象を与える可能性や、検索エンジンからの評価が分散してしまい、ページの価値を適切に評価してもらいにくくなるといったリスクがあります。

※たとえば、業種別の建設業許可の申請についてページをそれぞれ用意しても、Googleなど検索エンジンはどれか1つの記事のみ評価して(検索結果に表示させて)、他は「同じようなページ」として評価されない可能性もあります。

漢字を「ひらく」意識を持とう

行政書士が記事を書くときには、文中の漢字の比率が高くなります。

これは扱うテーマから考えてもある程度は仕方のないことなのですが、だからこそ、意識して漢字を減らすようにすることで、ホームページの訪問者にとってより読みやすくすることができます。

このような漢字でも表記できるものをひらがなで表記することを「ひらく」と言いますが、具体例をあげると、

  • 事→こと
  • 時→とき
  • 又は→または
  • 毎に→ごとに
  • 更に→さらに

などです。

どの漢字をひらくべきかについては、「記者ハンドブック」などが参考になります。

ただし、何でもかんでもひらいてしまうと、ひらがなばかりが続いて逆に読みにくくなることもありますので、長い文章の中でひらがなが続いて単語の区切りが分かりにくいときには漢字で区切りを入れるなど、全体のバランスをみながら調整しましょう。

記事公開前にチェックしておきたいポイント

記事を書き終わったらすぐ公開してしまってもよいのですが、公開してしまった瞬間から誰に読まれるかわかりません。やはり、公開前にいくつかチェックをしておくと安心です。

ということで、記事公開前のチェックポイントを紹介します。

余談ですが、記事を書いた直後よりも1日程度時間が経ってからチェックしたほうが、より修正点をみつけやすい気がします。(同様、実は公開して誰かの目にとまる可能性がある状況にしてしまうほうが、間違いや分かりにくい箇所に気づきやすいです)

日本語としておかしなところはないか

まず、誤字脱字がないかどうか、主語と述語がしっかり対応しているかといった、日本語としておかしな点がないかをチェックしましょう。

何を当たり前のことをと思われるかもしれませんが、特に自分で書いた文章だと気づきにくいことも多いです。少しゆっくりと読んで探してみると間違いがみつかることもあります。

パソコンで記事を書いた人は、同じ文章をスマートフォンに表示させて読んでみると、誤字や脱字に気づきやすくなるのでオススメです。

語尾についても、「~~~ですが、~~~ですが」のように連続して同じ表現が使われていて、読みにくくなってしまっていないか注意しましょう。

また、これは自分で気づくのは難しい、というよりほぼ不可能なのですが、日本語の使い方や表現が間違っていないかについても、少しだけ意識しておきましょう。

当然、自分自身は正しいと思って書いているので、何かのきっかけで間違っていると気づかない限り、自分では発見できません。可能であればたまに第三者に読んでもらって、誤った用法で使っている単語等がないか、確認してもらえるとよいですね(ここまでやるのは家族やスタッフの協力がないと、なかなか難しいとは思いますが)。

記事の盗用がないか

行政書士のホームページをみていると、残念ながらホームページや書籍から他人の文章を盗用しているケースがかなりあります。

それほど悪意なく(あるいは悪いことである意識が全くなく)やってしまっているケースもあるのですが、文章の盗用は、他人の著作権を侵害する違法行為です。

文章の盗用をした場合、著作権者からの法的措置を受けるリスクとともに、検索エンジンからのペナルティを受けるリスクもあります。

また、自分で書いた記事であれば、他人の文章を盗用したかどうかは自分でわかるのでまだ気をつけようもあるのですが、雇用しているスタッフやホームページの制作業者に記事の執筆まで任せているケースでは、他事務所からの盗用に簡単には気づけないこともあります。

こうなってしまうと、自分では文章の盗用をしていないつもりなのに、知らないところで「他人のホームページをパクっている行政書士事務所」「信用できない行政書士」という悪評がいつの間にか広まってしまう事態にもなりかねません。

もし記事の一部または全部の作成を、自分以外に発注している場合には、無料で使用できる「CopyContentDetector」などのツールを利用して、記事公開前に文章盗用がないかどうか確認しておきましょう。

記事を公開したあとのメンテナンス

ホームページの記事は「公開したらそれで終わり」ではなく、手を入れていくことも大事です。また、「あとから修正できる」というのは、書籍などと異なるホームページの利点でもあります。

意外と「一度公開した記事を修正してもよいものか」という点で悩んでいる行政書士も多いようですが、至らない箇所には増補を、古くなった箇所には改訂を入れていくことで、ホームページ全体の情報がアップデートされて検索エンジンなどからの評価にも繋がるケースが多いです。

最後になりますが、記事を公開したあとのメンテナンスについて少し紹介します。

法改正などの反映

行政書士の業務には法律が絡みますので、法改正があればその内容を反映する必要が出てきます。

実際に法改正の反映をしようと思うと、意外とホームページ内のたくさんの場所に情報が散らばっていて、修正漏れが生じやすかったりと大変な作業になりがちなのですが、内容が古いままでは行政書士事務所としての信用にもかかわります。こまめにチェックしましょう。

新たな知見の反映

行政書士は日々業務を経験して新たな知見を得ていくので、記事を公開して一定期間経過したあとに以前書いた記事を読み返してみると、「この表現はちょっと間違ってるな」、「もっとこういうことを書いておくほうが分かりやすい」と気づくことも多いです。

それら新たな知見を記事に反映していくことで、より良質な記事に育てていくことができます。

メンテナンスするべき記事

ホームページの記事数が増えてくると、新たな知見をすべてのページに反映していくのも大変になっていくので、ある程度優先順位を決めてメンテナンスしていくことをオススメしています。

  1. 法改正などで内容が古くなってしまっている記事
  2. アクセスの多い記事
  3. ホームページの入口(一番最初に訪問される)として機能している記事
  4. アクセスを増やしたい記事
  5. 最後に更新した日が古い記事

こんな優先順位でメンテナンスをしていくと、効率的に過去記事のメンテナンスを進めることができます。

むしろ2周目からを本番ととらえる

記事公開後のメンテナンスについてもう1つ触れておきたいのは、記事は公開する時点で完璧を目指さずに、2周目(1回目の記事メンテナンス)からが本番と捉えておくほうが、ホームページの運営がうまくいきやすいという点です。

最初から気合いを入れて記事を書こうとしても、なかなか上手くいかずに挫折してしまう危険があります。最初に公開する段階では「ほどほど」「そこそこ」の及第点を目標としておいて、公開後しばらく経ってからのメンテナンスで完成度を上げて行く。

そんなステップで取り組むほうが、よい結果につながることも多いのでは。

Genomos

「効果的なホームページの作り方や育て方がわからない」「誰にホームページ制作を依頼すべきか悩む」など、ホームページについて悩みや不安を持っている行政書士は多いです。

ウェブから集客して事務所運営を軌道に乗せたいとの思いにつけ込まれ、行政書士の実務に詳しくないホームページ制作業者に多額の費用を支払った挙げ句、集客できない、育てる仕組みが無い、解約したらホームページ閉鎖に留まらず追加の費用まで請求されるといった事態に陥り、ウェブ活用に否定的になってしまう行政書士をこれまで多く目にしてきました。

Genomos(ジェノモス)は、そんな状況を何とか改善したいと、Webサイト制作会社代表(元行政書士)と現役の行政書士法人代表で立ち上げた、行政書士事務所専門のウェブと経営のコンサルティングサービスです。

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