Q. 数年前にウェブ制作会社に依頼して作った行政書士事務所のウェブサイトがあるのですが、アクセスもほとんどなく、開設以来ほとんど問い合わせがない状態です。これまで記事はほとんど追加していないのですが、記事を書けば問い合わせがくるようになるのでしょうか? それともリニューアルなどを考えるべきでしょうか?
A. ウェブサイトの運用の方針とウェブサイトの構造がマッチしているか分析した上で、リニューアルの必要があるか判断しましょう。リニューアルよりも新しくサイトを構築し直す方が手っ取り早いケースも多いです。
まずは流入経路の検討からはじめましょう
ご質問の状況から考えると、ここから問い合わせを発生させようとするときに、どのような流入経路を作っていくかの検討からはじめる必要がありそうです。
自然検索なのか、広告なのか、SNSなのか、その他の手段なのか、複数の組み合わせなのか、といったことをまず明確にするべきです。
この点を明確にすることで、ウェブサイトの構造がその方法に適しているかどうかを判断することが可能になります。この判断をもとにしてはじめて、リニューアルの要否、リニューアルレベルで改善できるのかどうか、といったことを検討することができるようになります。
流入経路に適した構造になっているかどうか
意図しているウェブサイトへの流入経路に対して、ウェブサイトが適切な構造になっていない場合、そのままではなかなか活用するのは難しいです。
例えば、自然検索からの流入を例に取ってみると、ウェブサイトの構造的にSEO対策が不十分であれば、記事を追加していったとしても検索結果の上位に表示されることは難しく、アクセス数は増えません。
広告からの流入であれば、広告から飛べる先のページがコンバージョンにつながるような作りになっていなければ、問い合わせにつながる可能性は低いです。
流入経路に適した構造になっているのを具体的に判断する方法については、個々のウェブサイトによって異なるためここでは詳しく説明することは難しいですが、インターネット上には参考になる情報が多くありますので、調べてみることをおすすめします。
ご自身では判断が難しいという方は、ジェノモスのWEBサイト診断サービスの利用もご検討ください。
新規ウェブサイトの方がコストがかからないケースも
リニューアルが必要だとして、現状のサイトの問題点によって、当然ながらリニューアルの範囲は異なります。
キャッチコピーやいくつかのコンテンツの修正、画像の差し替えくらいで済む場合もあれば、大規模な改修が必要になることもあります。
このときに、「リニューアルの方が安く済むだろうし、リニューアルで進めよう」と考える人は多いのですが、実は新しくウェブサイトを作ってしまった方が費用も時間もかからないという場合も多いです。
例えば、古いウェブサイトが複雑な構造になっていたり、時代遅れの技術で作られていたりすると、それを修正するよりも一から作り直した方が効率的です。リニューアルの場合、既存の問題を解決しながら新しい要素を追加する必要があり、予想以上に時間と費用がかかることがあります。
さらに、リニューアルでは予期せぬ問題が途中で発生することも多く、それが追加コストにつながります。新規制作なら最初から計画的に進められるため、予算管理もしやすくなります。
ウェブサイトの古さや複雑さ、現在抱えている問題の深刻度によっては、「修理」よりも「建て替え」の方がコスト効率に優れている場合が少なくありません。
一定以上の成果が出ているリニューアルであれば、成果を減らさず改善するために、コストを覚悟してリニューアルに取り組むというのは十分合理的な選択肢なのはもちろんですが、現在結果がほとんど出ていないような状況であれば、リニューアルにとらわれず、新規制作も検討するべきです。