Q. 行政書士です。ホームページを開設し、インターネットで調べながらGoogle AnalyticsとGoogle Search Consoleを導入しました。これらのデータのどこを見てどう活用すればいいのですか?
A. 検索エンジンからの流入が軌道に乗るまでは、あまり細かい分析をしなくても、大まかに傾向を把握しておけば十分です。最初期はGoogle Search Consoleをメインに確認することをお勧めします。
アクセス解析は、サイト開設初期にはどうしても気になるかもしれませんが、実際のところサイト開設から数ヶ月は、ほぼ反応が生じないことがほとんどです。
この時期に毎日Google Analyticsを開いては「昨日もアクセスがなかった」と気にしてしまって心が折れる、という人も少なくありません。
開設初期はGoogle Search Consoleを中心にチェック
ウェブサイトを開いてすぐの時期は検索エンジンからの流入がないため、Google Analyticsを見てもほとんど何の情報も得られませんので、Google Search Consoleを参照するとよいです。
具体的には、最初期にはインデックス登録済みページ数を中心に見ていき、その後は検索パフォーマンスを見るという順がお勧めです。
インデックス登録数を追う
最初期は、検索結果に表示されることすらほとんどありませんので、変化が生じる数字はページのインデックス登録数くらいしかありませんし、更新すればするだけ右肩上がりになっていく数字なので励みにしやすいです。
インデックス登録というのは、Googleから認識されることで検索結果に表示される状態になるということです。
ある程度育ったウェブサイトでは、何もしなくてもインデックス登録されることが多いですが、初期の段階では、Google Search Consoleの「URL検査」からインデックス登録リクエストをしておきましょう。
記事のクオリティに問題がなくてもなかなかインデックス登録されないページもよくあるので、少しインデックス登録されないからと言って気にする必要はさほどありませんが、あまりにもインデックス登録が増えない場合には、ホームページ自体に技術的な問題が起きている可能性もあります。
浸透してきたら検索パフォーマンスをチェック
インデックス登録されたページ数が数十ページになると、段々と検索結果に表示されるようになってきます。ここまで来たら検索パフォーマンスもチェックしてみましょう。
上の画像はほとんど育っていないサイトのものですが、多くの場合このように、まずは表示回数が増えはじめ、かなり遅れて少しずつクリック数が伸びはじめます。
ここで注意したいのは、クリック数(上の画像の青の線)は、思っているよりも立ち上がってくるのに時間がかかるということです。
そのせいで、表示回数も増えていて、段々とクリックも出てきていて、私たちからすると「もうひと頑張りで芽が出そう」という段階で、「こんなに頑張って記事を書いてきたのに全然結果が出ない」と諦めてしまうケースもあります。とは言え、その「ひと頑張り」が予想以上にハードルが高いこともあるのですが……。
1日あたりのクリック数が30回~50回辺りから問い合わせが入りはじめることが多いので、もしこの数字に到達しても反応がまったく無いようであれば、ウェブサイト上の問い合わせへの導線に問題が無いか、記事が本当にターゲットに向けたものになっているかなどを確認しましょう。
クエリから記事のネタを探す
検索パフォーマンスの表示回数などのデータの下に「クエリ」というデータが表示できるのですが、ここを確認すると「どのような単語で検索した結果に表示されたのか」がわかります。
これを参考にして、どのような情報にニーズがありそうかを推測して記事を書くというのも有効です。ちょうど記事のネタが底を尽きはじめるタイミングで、クエリ情報が増えてくることが多いので、記事作りに行き詰まったときは、クエリを参考にしてみましょう。
アクセスが増えてきたらGoogle Analyticsも活用しよう
ある程度アクセスが増えて来たら、Google Analyticsも見るようにしましょう。
Google Analyticsでは様々な項目を計測することができますが、最低限どのページへのアクセスが多いのか(少ないのか)だけ押さえておけば問題ありません。
まずはこのデータを元に、「よく読まれている記事およびカテゴリのコンテンツを強化する」&「特に読んで欲しいのに読んでもらえていない記事およびカテゴリのコンテンツを強化する」のがお勧めです。
追加で言うなら、「パソコンで閲覧するユーザーが多いのか、スマホなどモバイル端末で閲覧するユーザーが多いのか」を定期的に確認するのもよいでしょう。
大まかに言えば、事業者の閲覧はパソコンの割合が多く、個人の場合にはモバイルの割合が多い傾向があるため、ユーザーの傾向が、事務所方針と一致しているか確認できます。
なお、アクセス数に関しては、多様な条件で日々増減しますので、ある程度長期間の傾向で見ないと意味がありません。
毎日毎日「昨日のアクセス数が増えた!(減った!)」と一喜一憂するのは、必要以上に精神的なストレスを受けてしまうだけになりがちです。最低でも1ヶ月単位で傾向を見ていくようにしましょう。
他にもより高度な使い方はたくさんあるのですが、必要性を感じたときに計測方法などを調べていけばいいので、ある程度の反応が見込めるウェブサイトに育つまでは、ここまでで紹介した項目で十分です。
アクセス解析を活用してウェブサイトを改善しよう
アクセス解析を効果的に活用するには、まずコンテンツの質と量を充実させ、データをもとに改善を繰り返すことが重要です。
アクセス解析はウェブサイトを成長させるための重要な要素で、データをもとにユーザーのニーズに沿った質の高い情報を提供することで、より多くのデータを得られるようになり、良い循環が生まれます。
解析結果を定期的にチェックし、ユーザーの行動に合わせたコンテンツ改善を行うことで、ウェブサイトを育てましょう。