出版社:フォレスト出版
著者:栗原康太 黒沢友貴
第一線で活躍するマーケターが実践する50の思考&行動パターンから学ぶ、超実践ハンドブック!SNSで話題の「マーケティング・パターン」がついに書籍化!調査、戦略立案、集客、カスタマーサクセス、チームビルディング…etc.成果を出すために必要なことがすべてわかる
https://www.forestpub.co.jp/author/kurihara_kouta/book/B-2005
阪本コメント
本書は事業規模が大きめの企業に所属されているマーケター向けに、成果を出すためにどのような行動をすべきかが簡潔に記されています。
それでは、事業規模が小さい行政書士事務所には本書は無益かというと、そうではありません。
行政書士をボランティア活動ではなく『事業』としていく場合、事業計画が大切になってきます。事業計画を策定し、実行していく場面で、本書は役に立つと思います。
本書では勝ちパターンが50個紹介されています。
その中でも、
- 選ばれる理由と選ばれない理由(P44)
- ペルソナを明確にする(P50)
- カスタマージャーニーを描く(P54)
- やらないことを決める(P70)
- どこでナンバー1になるか決める(P82)
- LTVを伸ばす(P86)
- 営業の勝ちパターンを共有する(P114)
- 顧客と信頼関係を築く(P126)
- ヒアリングの質を高める(P131)
以上については、行政書士事務所を経営する上で優先順位が高いものだと感じました。
Twitter上では行政書士事務所経営について様々な情報に触れることができます。有益な情報もありますが、流れている情報の中には「?」のものも含まれています。
戦略の欠陥は戦術や実行で行うことは難しい。プロジェクトの初期フェーズで、有識者の知見を借りる仕組みは業務フローに組み込もう。
P217 第7章組織 「第三者の知見を取り入れる」
ジェノモスでは行政書士事務所向けの経営コンサルティングサービスを提供です、という告知で私のコメントは締めさせていただきます。
泉谷コメント
本書には「はじめに」にもあるように”目新しい”ことはそれほど書かれておらず、どこかで聞いたことがあるような項目が多いです。
ただこれは本書が役に立たないという意味ではありません。
「こういうことをした方がいいんだろうけど、なかなか実行できないな」ということは誰しもたくさん抱えていながら、実際にはその中で優先順位をつけながら実行していっていることがほとんどではないでしょうか。
本書には、世に溢れているマーケティングに関する情報の中から、特に普遍性の高い50項目がまとめられています。
行政書士が事務所経営に悩んだとき、この50項目を目次だけでも目を通してみると、そのときやるべきことが見えてくるのではないかと思います。
まずは通読して一般論として頭に入れておいて、ピンときたところは自分流にアレンジして実践していき、ときどき全体をパラパラと見返して次に取り組むことのヒントを探す。
こんな使い方に非常に適した一冊です。
岩本コメント
本書では、マーケターの実践するパターンを「調査」「戦略」「集客」「提案」「支援」「測定」「組織」の7つに分けて紹介しています。
行政書士は業務範囲が広範で、ただでさえ何をやっている仕事なのかイメージがつきにくいところがあります。そのため、特にP70以降で紹介されている「やらないことを決める」については、打ち出し方や業務への取り組み方として参考になる行政書士も多いのではないでしょうか。
また、スポット業務が基本となりやすい行政書士だからこそ、P86で触れられているように「LTVを伸ばす」意識は、常に持ちながら事務所を運営していきたいところです。
本書は、行政書士事務所の開業前後では「どのような戦略を練り、どのような集客を図るべきか」の参考に、また開業後は事務所の規模に応じた「とるべき施策」の検討に、参考となる1冊です。
こういった書籍の活用で重要なのは、「こんな方法もあるのだな」「この方法ならウチの事務所でも取り組めそう」と確認するだけでなく、一度実践して具体的に確かめてみる姿勢です。
ということで、弊社(ジェノモス)でも、手薄になっているいくつかの仕組みについて、実際に取り組んでみようと思います。