Q. 行政書士事務所開業予定です。これからウェブサイトを作り、そこから業務を受任したいと考えているのですが、コンテンツを増やして行く方法は検索エンジンの仕様変更で無駄になるかもしれないので、広告中心の方がいいということを聞きました。広告中心に取り組むべきなのでしょうか?
A. それぞれ一長一短なので、上手く組み合わせることが大切です。多くの方にオススメするのは、サイト立ち上げ初期は広告中心で、中長期的には自然検索中心を目指していく方法です。
コンテンツSEOの難しさ
確かに、コンテンツSEOには検索エンジンのアルゴリズム変更によって順位が下がるリスクがあります。
実際にGoogleのコアアップデートで検索順位は変動しますので、下落するケースはあります。ですが、非常に大きく下落するのはペナルティを受けるようなSEOを行っていたようなケースが圧倒的に多く、地道に真面目にユーザーのことを考えながらウェブサイトを育てていれば、一時的に順位が下がることがあっても、いずれまた戻ることがほとんどです。
ペナルティを受けるSEOの例としては、質の低いページの大量追加、リンク購入など不自然なリンク構築、コンテンツ盗用、大量の重複コンテンツといったものがあります。心配な人は「ブラックハットSEO」で検索してみましょう。
また、コンテンツSEOは、取り組みを始めてから効果が表れるまでには時間がかかります。早くても3〜6ヶ月はかかりますし、行政書士業務の中でも、相続、外国人業務、一部の許認可など、競争が激しい分野では1年以上かかることも珍しくないため、結果が出ない中でも継続して取り組む根気が必要になります。
コンテンツSEOの利点
しかし、コンテンツSEOには大きな利点もあります。
一度上位表示されると、対策を中断しても直ちに順位が下がることはなく、長期間にわたって検索流入をもたらすという点です。長期的には広告よりも費用対効果が高いケースが多く、オーガニック検索結果は広告よりも信頼されやすく、相談予約率も高い傾向にあります。
広告の利点
一方、広告にも明確な利点があります。
設定後すぐに表示される即効性があり、タイムリーな情報発信に適しています。年齢、地域、関心事などで詳細な条件設定ができるため、潜在的な依頼者に的確にアプローチできます。
また、リアルタイムで効果を分析し、迅速に改善できる点も魅力です。
広告の難しさ
ただし、広告には継続的なコスト負担があります。
広告費は出稿し続ける限り発生し、競争の激しいキーワードでは高額になることもあります。また、広告を止めるとアクセスが急減するため、依存度が高まると事業の安定性にリスクをもたらす可能性があります。さらに、一部のユーザーは広告を避ける傾向があるという信頼性の課題もあります。
また、広告についても最初から十分な結果が出るとは限らず、広告費を継続的に支払いながら、広告を改善していく取り組みが必要になりますので、集客が軌道に乗るのが先か、資金が尽きるのが先か、という状況にも陥りがちです。
上手く組み合わせるのが大切
行政書士事務所の成長段階に応じた効果的な組み合わせを考えると、コンテンツSEOの効果が現れるまでの期間を広告でカバーしながら、並行してコンテンツ作成を進めるのがオススメです。
このときに注意したい状況が、広告運用がある程度軌道に乗って業務が忙しくなり記事作成に手が回らず、ウェブサイトを育てきれないまま、完全に広告に依存した状態になることです。
これ自体が悪いというわけではないのですが、売上規模が大きくなっていると広告費も大きくなりますので、広告単価の変動や、様々な状況の変化で既存の広告運用の効率が悪化したときに、経営に与えるインパクトが大きくなりがちな点には留意が必要です。
広告運用の知見も増やしつつ、しっかりと時間と労力をかけてコンテンツSEOに取り組んでおくと、自然検索からの流入をベースにしながら、新規業務分野の開拓や法改正など、タイミングを逃せない場面で積極的に広告を活用することもできます。
まとめ
「広告での集客に絞るべきか」というご質問に対しては、広告のみに絞るよりも、コンテンツSEOと広告を組み合わせる戦略をオススメします。
短期的には資金的に無理のない範囲の広告活用で成果を出しながら、長期的にはコンテンツSEOでの安定した集客基盤を築くことが、コスト効率と事業の安定性の両面で優れているのではないでしょうか。